当院のホームページがきっかけで先月より来院され始めたのは、40代のKさんです。
「中学生の頃からずっと肩凝りを感じていました。辛さが酷い時は接骨院やいわゆる全身マッサージチェーン店にちょくちょく行ったり、自分でも気になる箇所にエレキ板を貼るなどしてきましたが、そのエレキ板も長時間たつとかぶれてしまいます。しかも最近は、肩凝りに加えて頭痛や肩甲骨周囲の凝りも気になり始め、その影響なのか夜も寝付きが悪くすぐに目が覚めてしまいます。おまけに、そのつどなんとなくトイレにもいきたくなってしまうような状態に悩んでいた時、たまたまここの存在を知り、症状を改善できたらと思いました」と、Kさんは辛い現状を話してくれました。
早速ベッドに座っていただき訴えのあった部を診察すると、右側を中心に頚の横側から肩の広範囲、そしてKさんの言葉どおり、肩甲骨周囲の凝りも強いことが分かりました。 「初めてではあるのですが、是非鍼治療も受けてみたいです」。私が進めるまでもなくKさんからの要望を受け、早速うつ伏せになり頚/肩/肩甲骨周囲の硬い箇所に対する鍼治療を開始しました。
初めのうちは、鍼先が硬い筋肉に当たった瞬間に生じるいわゆる「響き現象」に驚かれていましたが、治療を進めるにつれて、その刺激にも順応されていくのが分かりました。鍼治療後は、鍼を打った箇所に重点をおきながら、上半身全体へのマッサージを行いました。マッサージは、やはり受け慣れていたようで、どの部に対しても比較的しっかり
と力を入れながら治療を行いました。私自身は初回の治療だけでも来院された時よりは少し固さを取ることができたように思いましたが、よほど凝っていたのか、2度目の来院時に様子を伺うと、「あの後また少ししたら凝ってきてしまって」というKさんからの答が返ってきました。それでも2度目の施術を終えると、「これまではずっと肩が重かったせいかいつも猫背になってしまっていましたが、今はだいぶ背筋が伸び、胸を張る姿勢が取れるようになりました」と治療の効果を感じながら帰っていただくことができました。
先日4回目の施術に来られたKさんに対して、いつものように施術前に体調を伺いました。すると、「それが、だいぶ頚と肩の周囲が楽になったんです。何といっても、夜の寝付きがかなりよくなったことが一番うれしいです。おかげで、トイレにもあまり起きなくなりました。しかも今までは、子供を学校に送り出した後もなんとなく眠くてぼおっとしたり横になっていることが多かったのですが、最近は家の掃除をしたり買い物に出かけたり等、以前より積極的に家事にも取り組めるようになりました。改めて自分でも、今までの何10年の肩凝りはいったい何だったのだろうと思ってしまいます。こんなことなら、もっと早く来ればよかったなあ」と笑いながら明るく話されるKさんがそこにいました。
今回のKさんのように、私の施術により、辛そうだった症状から解放されうれしそうな表情をみせる方々を目の前にする度に、「この仕事をしていて本当によかった」と、やりがいを感じながら、毎日充実した「サロンワーク」を行ってい
るこの頃の私です。