裏切らない「継続したメンテナンス」
- 2023年01月11日
- 新年あけましておめでとうございます。
本年も、登院をよろしくお願いいたします。
美容師として働かれている30代のKさんは、私が施術をさせていただき初めて
10年以上たつ大切な常連さんの一人で、基本的には頸と肩の凝りを改善する治療
を行っています。 先日の来院時もいつものように体調を伺うと、「後頭部の付
け根部分の痛みは変わらずありますが、今日はそれ以上に数日前から、頸を左右
に曲げようとすると、倒したのと反対側の耳の下部分の頸に強いつっぱりを感じ
るようになってしまって、そっちの方が辛いです」と言う答えが返ってきました。
早速訴えのあった箇所を診察すると、頸椎のすぐ際というよりも、Kさんの訴え
通り、「側頸部」と言われる、いわゆる耳の下から肩に向かう所が左右共にがち
っとしたように固くなっているのが分かりました。
頸や肩への鍼治療は、患者さんに俯せになっていただき行うことがほとんどです
が、頸の横側への施術となると、むしろ腕を下にした横向きの方が打ちやすいの
で、Kさんにもそのような体勢でベッドに寝ていただき、早速耳の下部分から筋
肉の緊張部に沿って肩に向かって鍼を打ち進めていきました。
頸や肩というのは腰やお尻などと比べると比較的筋肉が皮膚の表面近くにあるの
で、鍼先をほんの少し入れただけでも固さをとることができます。
しかしKさんの場合は、もっと奥深い所まで固くなっていることが鍼先の感覚で
分かりました。
そしてその固さは、肩の周囲から鎖骨付近にまで達していたので、この日野治療
は鍼治療を中信に、施術時間の多くを頸と肩に使う結果となりました。
鍼治療後には、頸と肩に加えて肩甲骨周囲に対してもマッサージを行いました。
鍼を打っただけでも頸と肩がだいぶ柔らかくなったこと、そして「やはり体は繋
がっている」という事を証明するかのように、鍼を打たなかった肩甲骨周囲もそ
れほど揉み解していないにも関わらず、思った以上に解れていることに気付きま
した。
仕事を始め日常の様々な情報を提供してくださるKさんと過ごす時間は、私に
とっても記帳で楽しい一時です。
そんなKさんがぽつりと言いました。
「ここ以外でも今までにいくつか行って鍼治療などを受けましたが、私はやっ
ぱり先生のように、自分が辛いと感じている箇所に対してダイレクトにびしっと
鍼を打ってくださるような治療があっている気がします」。
さらに、「メンテナンスを続けていると自分自身でも体のどこが凝ってきたとか、
ここはまだ大丈夫など体の状態が分かるようになったのでうれしいです」。
今後も、Kさんに寄り添いながら、納得していただける施術を提供し続けたい
と思っています。