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強刺激だけがすべてではない、「ソフトマッサージ」もお薦めです
2024年11月15日
先月初旬に初めて来院されたのは、60代のKさんです。
昨年から当院に通われている方の紹介で来られたKさんは、
「2年ほど前に右膝をけがしたことと左肩の腱板損傷をきっかけに、いわゆる加齢現象も重なってか、全身の関節に不具合を生じてしまった感じがします。ここに来るまでも様々な施術を受け、一時よりは症状もだいぶ良くなったのですが、今は特に右肩から腕にかけてと左右の太ももの表側から膝周囲がつらいので、それらの部位を中心に全身マッサージをお願いしたいです」
と話されました。
早速Kさんにはベッドで右半身を上にして横向きになっていただき、右頚から肩、肩甲骨周囲を経て腕へとマッサージを進めていきました。
「なるべくソフトマッサージでお願いできますか?」とKさん。
実は当院に通われている方の多くは、いわゆる「がっつりマッサージ」と言うべきでしょうか。硬くなっている筋肉をある程度の強さでしっかり揉みほぐす施術を好まれます。
しかしKさんのように比較的痩せ型の方には、かえってそのような施術は過刺激になり、治療後に揉み返しのような症状を起こしてしまう場合があるのです。
このように書くと、「弱揉みでは症状が改善されないのでは」と思われる方もいるかもしれませんね。しかし、決してそのようなことはありません。
現にKさんに対しても、特に固さが強かった右頚から肩にかけてと肩甲骨周囲、そして右腕全体の筋肉の一つ一つを時間をかけてじっくり弱めのマッサージをしていくと、「だいぶほぐれた感じがします」というKさんの言葉通り、徐々に固さが取れていくのは明らかでした。
そしてそれはもちろん、左上半身であっても下半身であっても同様でした。
治療を終えると、「全身が温かくなりました」と言いながら納得され帰られたKさんは、その後も続けて全身メンテナンスで通われています。今のところ、マッサージ後の揉み返し症状もないとのことでした。
時々、「マッサージを受けてかなり痛みを感じても、“これで体が楽になるのであれば我慢しなければ”と思い、何も言わずに受けていました」とおっしゃる方がいます。
それで本当に症状が和らげば良いのかもしれませんが、「かえって治療後に痛みがひどくなってしまった」という方も実際少なくないように思います。
正直、私自身はあまり我慢しながら受けるマッサージはお薦めしません。やはりマッサージというのは、いわゆる「痛気持ち良い」というくらいの強さで心地よく受けていただくのが一番ではないかと思っています。
強揉みよりも多少時間はかかるかもしれませんが、たとえ弱刺激であっても根気よく硬い筋肉をほぐしていけば、痛みは改善されるはずです。
「心地よいマッサージを試してみたい」という方のご来院をお待ちしています。